あんぱん

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「お嬢ちゃんたちが好きそうなパンはうちには置いてないかもね…」 レジに立つおばあさんは私に微笑んだ。 私もおばあさんに微笑み、首を横に振った。 「そんな事無いですよ…。どれも美味しそう…」 私はガラスケースの中を覗き込んだ。 そして、中を指差した。 「あんぱんを三つと…」 おばあさんは紙袋を出して、ガラスケースを開けた。 「あんぱん三つ…」 手際良く紙袋にあんぱんが三つ入れられた。 「あとはクリームパン二つと…」 今日くらいはパパにもジャムパン食べさせてあげよう…。 「ジャムパン一つ…」 「クリームパン二つに、ジャムパン一つね…」 おばあさんはパンをまた袋に入れた。
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