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自転車をガレージの中に突っ込んで、玄関のドアを開けた。
「ただいま」
私は大声で言うとそのまま、おばあちゃんの部屋に入った。
ドアを開けると、そこにはおばあちゃんが横になっていた。
そして顔には白い布が掛けられている。
おばあちゃんが昨日死んだ。
私はおばあちゃんが死んだ事を受け入れる事が出来ず、昨日は普通に生活した。
おばあちゃんの遺言でお葬式は家でやる事になっていた。
今日はお通夜になる。
「おばあちゃん…」
私は横たわるおばあちゃんの横に座った。
そして三好堂のあんぱんをおばあちゃんの前に置いた。
「あんぱん日和だったから、買って来たよ…三好堂のあんぱん」
もちろんおばあちゃんは何も答えない。
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