入学をしてから僕等は。

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お金持ちお坊ちゃま学校と言うだけあって、学費は馬鹿高い。パンフレットを見た瞬間に卒倒してしまった、我が両親は反応に間違いはないだろう。なんせ通常の高校の費用の倍以上。俺の家は一般家庭だ、大金なんぞ何処を探してもあるわけが無い。だが、そんな学生を想定してかの処置らしく、申し訳程度に特待生度なるものが設けられていた。簡潔にいえば、優良成績を継続し続けれたら、学費+日常生活関係においての諸々の出費も全額免除。受けるのは此処しか無かった。通常受験なんて最初から一般家庭にはなかったんだ。 そんなこんなで、一悶着も二悶着もあり様々な壁を乗り越えて俺こと黒崎輝(くろさき こう)は無事特待生として入学することが出来た。入学式の時に解った事だが狭き門そうな学校の割に一学年だけでも阿呆みたいに入学生徒がいる。小等部からこの学園は入学することが出来るらしく、他の生徒たちを見るに、整列してからは、小さな声で前後の生徒と和やかに話している様子が伺える。大半はそうなのだろうな。俺の様な外部生は少ないのかも知れない。     
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