素敵な暇潰し

2/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「暇潰しと思って、どうですか?」 そう声を掛けられた。 確かに私はあくせく働く訳でもなく、大病を患っている訳でもなく、ただただ与えられた時間を過ごすだけの人間だった。だから断る理由は特に見付けられなかった。 誰も居ない部屋にぽつんと置かれた机に向かい、いつ貰ったのか、どこの国の土産なのかも思い出せないペンケースから万年筆を取り出す。金色のキャップをくるりと回して外した。 【こんにちは。天立(あまだて)です】
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!