島田魁の夢幻

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光の源を探るように目を向けると、それはかつて新選組が屯所として間借りしていた北集会所の一室から漏れ出ている。 ――おかしい―― 島田は首を傾げた。 その建物を夜に訪れる者はいない。 そもそもこんな夜更けだ。朝が早い寺の者は疾うの昔に皆寝静まっている。 ――もしや―― 島田の頭を一つの懸念が過った。 誰かが勝手に忍び込んでいるのかも知れない。 宿の代わりにしているのかもしれないし、悪さをしているのかもしれない。 何にせよ、ここの者でなければ捕えなければならない。 それが今任されている仕事なのだから。
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