島田魁の夢幻

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――まずは確かめなければ―― 重たい身体に鞭打って立ち上がると、そっと光の灯る部屋へと忍び寄る。 島田は根っからの真面目な人間だった。 だから、自分がどんな状態であっても来たからには仕事は全うする。 賊が入っているかも知れないと分かっていて見逃すなど有り得ないのだ。 ――何故こんな時に―― 島田は思った。 しかし、それは誰かが忍び込んでいるという事にではない。 自分の身体が思うように動かない事へのもどかしさからだった。
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