第3章 シュピーゲル・ヴァイセローぜ

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「ねえねえ、さっそくだけどあれやりたいな」 「なんでございましょう」 「お継母(かあ)さまがやってた、国中でいちばん美しいのは、ってやつ」 「ランキングでございますね?」 「そうそう、もちろんわたし自分がいちばんきれいなんて思ってないからね。でも、お継母(かあ)さまがいちばんなら、わたしは何番くらいかなって。ね、ね、教えてくださる?」 「はい、検索いたしますね。姫さまは・・・・圏外です」 「え?何?」 「姫さまは圏外です。1000番以内にはおられません」 がっくりうなだれるマルガ姫でした。 「さっき“白雪姫”って持ち上げておいて・・・」 「それはローゼンローゼくんが・・・。姫さま?大丈夫ですか?」 「うぇ~ん」 「あの~、姫さま?エントリーはされていますか?」 「エントリー?何それ?」 「姫さまは今回がシュピーゲル初体験でございますか?」 「そうよ、今朝お父さまからいただいたばかり」 「では、エントリーなさらないと」 マルガ姫のお顔は、パッと明るくなりました。 「うんうん、じゃエントリーしよう!泣いちゃったからちょっとお顔直さないと・・・。鏡、鏡っと」 苦笑いのシュピーゲル・ヴァイセローゼ。 「姫さま、わたくし、その鏡でございます」 カタリナ妃 image=513308775.jpg
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