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ーーええとね。アンタは今、なんつうか、ギリ陰部って感じだね。
「何ですかそのギリ陰部って!」
ーーそんなん知るかよ! ニュージャンル過ぎて調度良い言葉が存在しねぇっつうの!
ここでもやはり盛大に笑われる。他人にとっては愉快かもしれないけど、命を弄ばれた側からすると愛想笑いすら出てきやしない。むしろフツフツと腹の中が煮えたぎるような想いになる。
「笑ってる場合じゃないでしょうが! これじゃあ世界を救うどころか、満足に生き抜く事さえ出来ませんよ!」
ーーまぁまぁ、そんなに怒んないでよ。これ冗談だから。女神さんジョークだから。
「どっからどこまでが冗談なんですか?」
ーーともかく機嫌直してよ。アタシは伊達に神様を名乗っちゃいないさ。そのヤベェ役職を変えられるようにしてあげるから。
「……本当ですか?」
ーー何よ、不機嫌そうな声だして。こんな芸当、超絶高位の神官にしか出来ないんだから。ちゃんと崇めてよね?
「能書きは良いですから、サッサと変えてもらえますか?」
ーーはぁ……。反抗的になっちゃって哀しいわ。ちょい待ってな。
しばらくすると、ポケットの中が眩く輝き出す。魔法紙を確認してみると、あのステータスカード自体が強く発光していた。
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