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場の空気は一変して急激に冷え込んだ。こうなると雑談どころではなくなる。何となく気まずい気分のまま、店主に別れを告げた。オリヴィエも食い下がる気配を見せずに武器屋を後にした。
「この国は、今後どうなるのでしょう」
「さぁね。悪い事が起きなきゃ良いんだけど」
お互い考えている事は同じだった。そして答えを持っていない事も。
口数は少ないままで宿屋へと戻った。そして待望のベッドへと飛び込んだのだけど、中々寝付けそうになかった。この国の未来を思っては寝返りをするという事を繰り返し、もどかしい気持ちのまま夜を明かすのだった。
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