第3話 日銭かせぎ

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 僕は居心地の悪い町を出て、東部の草原地帯へと向かった。お金を得るには定職に就くか、魔物を倒して素材を集める必要がある。前者の道については考えるまでもない。だから危険を犯してでも戦うしか無かった。 「弱い敵だとありがたいけども……!」  前方の草むらが揺れたかと思うと、真緑色の塊がひとつ飛び出してきた。これはグリーンスライムという魔物で、かなり弱い。この程度なら群れてさえ居なければ何とか倒せそうだ。ショートソードを抜き放って臨戦態勢を整える。 「行くぞって……うわぁッ!?」  スライムは体を歪ませると、顔面に向けて体当たりを仕掛けてきた。かなり素早い。僕は身を屈めて避けるのが精一杯で、体勢を大きく崩してしまう。相手はというと僕の背後に着地し、間髪入れずに跳躍する動きを見せた。 「まずい、何とかしてペースを掴まないと……!」  今度は胴を狙って跳躍してきた。それは脇腹に直撃し、衝撃とともに鈍痛が押し寄せてくる。でも、耐えられない程の痛みじゃ無かった。勢いを失ったスライムがボトリと地面に落ちる。このチャンスを見逃す訳にはいかない。 「これでも食らえ!」  武器を逆手に持ち変えて深々と突き立てた。刃は半透明なスライムの体に易々と侵入し、体内に張られた筋の数本を切り離した。急所を直撃だ。 「キュエエーーッ!」     
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