報告書A 箱庭プラネッツ

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「システム開発の真島だ。黒羽、待たせて済まなかったな。全員が緊急ミーティングにかかりきりだったんだ」 「本当よ。何回電話したと思ってんの」 「知るか。件数を数えるのもアホらしい数なのは確かだな」  真島この野郎、散々待たせやがってこの野郎。競り上がる文句をズビャッと叩きつけたいが、ここは我慢。今は何よりもアレの対応を優先させなくては。 「さてと、じゃあ話を聞こうか。トラブルか?」 「当然でしょ。もしかしてデートのお誘いだと思った?」 「いや微塵も。そんで、お前の管理ハコニワってたしか……」 「17番。Fesー17よ。大きなイベントを控えてるやつ」 「……念のため聞いておくが、バグデータを流用したなんていう話じゃないよな?」 「何それ。初耳だけど」 「先週末にフラグ付きメールが出回ってたろ! もしかして読んで無いのか!?」 「あ、うん。ちょい待って。すぐ確認するから!」  電話をつないだままでメールボックスを開いた。未読件数700超のゴミ箱みたいなフォルダ。『◯◯日深夜は全社清掃します』とかいう、クソどうでも良い連絡が放り込まれている吹き溜まりだ。絞り込み機能を使い、それらしきものを表示させる。するとそこには、目を疑いたくなるような言葉が明記されていた。     
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