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「おめでとうございます、レインさん。貴方はたった今、ご自分の役職について成長なさったのです」
「そうなの……?」
僕は素直に喜べなかった。それはもちろん割り当てられたモノがモノゆえにだ。成長するととうなるんだろう。より危険な存在になるのか、あるいは酷さが和らぐのか。確かめるのが怖い。それでも見ない訳にはいかず、薄目からの確認となった。
成長したらしい僕のステータスは、次のように記載されていた。
◆
名前:レイン
性別:男
年齢:18歳
武術:1.62
魔術:1.00
初級魔法1.00
適正:隠密
技能:特殊交渉術
役職:途方もない変態
役職練度:初級 ★
犯罪歴:無し
◆
大きく変わったのは魔法の項目だ。今まで何も無かった所に『初級魔法』と追加されたのだ。そしてこれは気づきたくなかった事だけど、役職熟練度に星がついていた。
「経験積むほどに熟練度は向上し、一定値を超えると★が追加されるようです。これは励みになりますね」
「そうだろうね。全うな役職ならね」
「初級の隠密魔法も習得されたようです。密行(スニーク)という魔法と、もう1つは……」
「もう1つは?」
「すみません。私は扱えないので、隠密系統には詳しくないのです」
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