第13話 試練の曲解

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第13話 試練の曲解

「いやぁっはっは! ありがとうよ、眠りこけてたオレを助けてくれたみたいでよぉ!」  化け物騒動を引き起こした男が、これまで以上に豪快な声で笑った。それに驚かされたのは鳥たちだ。木々の間から我先にと何羽も飛び立ってしまう。  そう、ここは洞窟入り口の森の中。あれから僕たちは探索を終えて地上へと戻っていた。ちなみに帰り道は驚くくらいに安全だったのは言うまでもない。何せ武神のような強さを誇る男が先導したのだから。密行魔法(スニーク)を唱える必要は全く無かった。 「それにしても貴方、お強いのですね」 「グスタフだ。ゴープっつう田舎出身で、今は武者修行に励んでいるところだ」  彼はそう言うと、丸太のような腕を曲げて力こぶを作ってみせた。豪語するだけあってかなりの迫力が感じられる。筋肉の塊かと思えるほど鍛え抜かれていて、その努力の跡が忍ばれるようだった。     
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