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朝から引っ越し屋さんが来て、わたしとママの荷物を運び出す間、純也が餞別を渡しに来てくれた。
荷物を積み終えたトラックが出発しても、とうとう芽衣は来なかった。
わたしはママの車の助手席から、最後に公園の桜を目に焼付けようとした。
そこに、顔をぐしゃぐしゃにした芽衣がわたしを待っていた。
お互いに涙を流し、離れてもずっと親友だと誓い抱き合った。
わたしのお気に入りのブラウスは、まだ頭一つ分小さかった芽衣の涙と鼻水でびしょびしょになった。
餞別にくれた紙袋の中には、芽衣のお気に入りのぬいぐるみやアクセサリーが沢山入っていた。
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