第1章 桜の樹の下で

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 *  「ぜったいやだ」  「亜沙美ちゃん。ママを困らせないで」  「だって……あと1周間しかないじゃん」  「ママも迷ってたのよ。でも中学に上がってから早々に引っ越すなら、この春休み中が一番いいでしょう」  「わたしここに残る」  「無茶言わないで。ママがお店に行ってる間は、誰かが亜沙美ちゃんのことちゃんと観ててくれるから心配ないのよ」  誰か――。  パパ、それかパパの子分のこと。
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