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腰を屈めてわたしに見せたその笑顔は、見かけよりもずっと優しくて、嫌な気持ちはしなかった。
後ろから付いてくる2人組のことはちょっと気になったけれど。
その夜レストランで食事をしながら、ママはその人のことをパパと呼びなさいと言った。
近いうちに夫婦になるのだという。
わたしはずっとパパが欲しかった。
でもそれはもっと小さな時のことで、6年生になっていたわたしにとっては少々複雑だった。
男と女が愛し合えばどういうことをするかもう知っていたから、ママを取られてしまうような気がした。
それでも、ママの幸せを考えると結婚に反対する気はなかった。
わたしはその日から思い切ってパパと呼んだ。
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