1 《誕生》

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「奥様、お兄様の方を旦那様にお渡しして、弟様をメルカからお受け取りください。旦那様はその後です」 「あ、あぁ」 完全に尻叩かれてる男…オルトはメルカ長からも言われ、肩を落としている 「そうね。オルト、こっちは兄の方よ」 「兄の方か…。区別がつかなくなりそうだな」 「奥様、どうぞ」 「ありがとう、メルカ」 赤子たちは話し合ったり、渡されたりしているうちにようやく状況を理解し始めた 「うーー?うー?」 (今僕を抱いてるのが、父親?) 「あーー?あー?」 (なら、今俺を抱いてるのが、母親か?) 赤子は自分を抱えているオルトとユリアを見ながら、首をかしげた 自分たちが、人間として産まれ、親はこの2人だと理解した
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