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私は椅子に座っていた。
目の前には、書類が乱雑に散らばった机。
その上に、小さな白いカプセルが大量に入っている瓶が置いてある。
暑いのか、恐怖からか、額には汗が浮かぶ。
右手を使ってネクタイを緩めると、肺へ流れ込む空気の量が増えた。
この薬を飲めば、眠るように死ねるだろう。
躍動を続けてきた心臓も、新鮮な空気を入れ替える肺も働くことをやめるだろう。
瓶の蓋を開ける。
両手から溢れそうになる薬。
吐き戻さないよう、一粒一粒ゆっくりと噛み砕いていった。
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