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涙を拭きながら、相良は坂口にキスをせがんで来る。キスしてもキスしても、相良は許してくれない。それが坂口にはまた嬉しい。こんなにも自分を求めてくれる、その人物が大好きだった相良なのだ。興奮に興奮を上書きしながら、二人はお互いをまさぐり合う。坂口の指が、敏感な相良の乳首に触れると、漏れ出る官能的な喘ぎ声。
口の端で笑って、坂口は相良のその突起を口に含んだ。
「あっ…あっ…いい…きもち…」
「いーの?好きだね乳首…可愛い」
「もっと、もっと…」
「あげる、あげるよ相良、まって…焦らないで」
「慶ィ…」
涙に濡れた恋人は愛しくて、全身舐めまわすかのように坂口は自分の舌を捧げる。腹筋の隆起を、茂った陰毛を、啄みながらか下半身を露出させた。
先端から待てなかったのか透明な液体を垂らして、相良のそれは存在している。愛しくていきなりそれを口の奥まで入れると、その瞬間相良は精を吐き出した。
「ああっ…ああん…」
色っぽく泣いて、相良は快感の涙を垂らす。そんなに自分とのセックスがいいのか。それは坂口自身も嬉しかった。自分の愛撫で恋人が咽ぶ様は、御馳走でしかない。
「何でこんなにセックスが好きなの、相良君は」
「違う、ちがう…お前…だけ、慶…だけ…」
「ホント?嘘でも嬉しい…」
半ば坂口も泣きそうになって、相良の後ろをほぐす。
そこは奥から期待で染み出した液体と共に、魅力的に蠢いていた。そっとこじ開けて、中に侵入するとびくびくと身体が揺れる。
ちゅ、とキスをすると足を開いて誘ってくる。
「ああ、け...い…すきィ…」
「俺も、俺も好きだよ…相良、お前のことが」
中に侵入しても、相良は可愛いまま、自分に縋ってくる。腕と足を絡めて、坂口の耳元に囁いて来るのだった。
「しめ、て」
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