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「ウコンの力、ありがとうございまーす!」
携帯ポットに詰め替えたウコンドリンクを持たせ、荒ぶる恵子をタクシーに押し込み、見送る。
日付が変わろうとする『S』の店内には、タカシと倫音だけが残った。
「どうだった? オーディションは」
「複数のオジサンの前で、ウォーキング&ポージングです。水着姿で」
「もしや、ビキ…」
「競泳用のワンピースです。太もも全隠しの。それしか持っていなかったので。想像を裏切るようで、すみません」
「それは、目立ったろうね」
ある意味、想像通りだったため、吹き出しそうになるのをタカシは堪えた。
「インパクトは残せました。プロデューサーにも、スポンサーにも、神野仁にも…」
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