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「…半分は本当で半分は嘘でした」
「…と、言うのは?」
「わたしは一年前、突然言葉が出なくなりました。それは父の浮気現場を見たからです。想像以上に衝撃的な事実だったんだと思います。今も一緒に暮らしていますが、今の生活を壊すのはわたしが生きていけなくなるのでその時は話せなくなってよかったです。それからしばらくして、兄がやって来ました」
「兄?」
和也は混乱した。
「咲田 創太郎はわたしとは異父兄妹なのです。母が咲田と名乗っていた時に、兄が産まれ、その後に離婚し、母が再婚し、深沢となりわたしが産まれました。わたしが中学の時に母が男の子を抱えている写真を大切に持っているのをみて、問いただしたのです。それで知りました。」
ここで日登美は口を閉じ、ロイヤルミルクティーを一口飲んだ。そして、続けた。
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