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穴
「ったく、いつまで働かせるんだよ」
駅からの帰り道。
ふと見上げると、自らの輝きかのように自信満々に存在感を放つ満月がいた。
「あぁ、疲れた……」
同僚と飲みに行かない時、普段料理をしない俺はいつもコンビニで食事を済ませている。
通いなれた店。ペットボトルのお茶とカップ麺一つと、おにぎり二つ。
……ん?
二個200円。おぉ、まじか。一個だけいる人はそうでもないが、普段から二個食う俺にとってこれはご褒美だな。ちょっと得した気分だ。
支払いを済ませ……。一個130円?あれ、おかしいな。おにぎりセール中じゃないの?とりあえず一旦支払いを済ませた。
おかしくない?が言えず自力で原因を探してみることにした。そうするととんでもない事実が判明した。
何だ。朝の時間限定なのかよ。店内外のどこの広告にも思いっきり書いてあった。
何か、めちゃくちゃ損した気分だよ。はぁ。帰ろ。
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