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そう言うとマーレはスナイプスターを構えてブラッドに撃ち始めた。
しかし、スナイプスターでは仮に直撃したとしても新型に致命傷を与えることは出来ない。結局はただの時間稼ぎにしかならないのである。
「くだらねぇ」
ブラッドはそう呟くとマーレに向かって飛ぶ。
敵陣のど真ん中であることを気にもとめず猛スピードであっという間にグリーフ軍本陣まで到達した。
ブラッドは『ワールドストリーム・レイジング』を構えると飛んでいる勢いのままマーレに斬りかかろうとする。
「危ない!マーレ副隊長!」
ドローンが横からスナイプスターをブラッドに向けて放った。
タイミングはバッチリだったがブラッドはそれに反応し、左腕のシールドでそれを弾いた。
「なんと…」
「あ?なんだお前?」
地に足をつけたブラッドはそのまま標的をドローンに変えて襲いかかった。
「ひぃ!?」
恐怖に苛まれるドローンは反射的にワールドストリームを構えた。
「死ねよ雑魚がっ!!」
ブラッドは勢いよくレイジングを振るとドローンをワールドストリームごと真っ二つに斬り裂いた。
ドローンは破壊されたラストアーマーごとそのまま爆散して絶命した。
一瞬して指揮官を失い、ブラッドとインセンス軍に挟み撃ちにされたグリーフ軍は大混乱した。
「鎮まれ!冷静に状況を見るんだお前たち!!」
マーレは兵達に言葉を投げるが自身も目の前の状況に手一杯だった。
(ワールドストリームごと斬っただと!?いくら性能が身体能力に呼応するとはいえ、あまりにも差がありすぎる…)
マーレは再びスナイプスターを構えた。
(…接近されたら終わりだ)
「おいおい、まだ抵抗する気かよ?大人しく降参しちまいなって。どうせ俺には勝てねぇんだから」
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