始まりの先

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『新戦創世記2年』 対立するグリーフ王国とインセンス帝国。 この両国が総力を上げて激しくぶつかった『ガーザスの戦い』から約半年の月日が流れた。 敗戦し、国境のガーザスをインセンス帝国に奪われたグリーフ王国はその後も形勢を覆すことが出来ず、半年で国土の約5分の1を失う。 更に先の戦いで発覚した"内通者"を探るべく、対策を続けていたグリーフ王国だったが、隊長フェアウェル・スタットの暗殺事件を最後にその音沙汰も無くなってしまった。 現在はただ力のみで国土を侵食されている状況である。 インセンス帝国の『新型のラストアーマー』と『魔の大砲』の打開策は未だ見つかっておらず、白旗の提案も上がる始末。 戦力差は圧倒的。 しかし、"個の力で世界の抑止力になる"というスタットの意志を継ぐ少年の眼は死んでいなかった。 世界を憎みながらも戦い続ける彼の雄叫びはやがて世界を震撼させるだろう。 これは咆哮の章であるーーー。
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