初陣

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頭の上で左腕をかざし、その腕のシールドが光っていた。 「防いだ…。このシールドは"対新型用"だったってことか…」 咄嗟に出した腕に守られたロアは安堵する。 その様子を見たブラッドは更にイラついた。 「クソが。完全に"俺たち"と同じ性能ってことかよ…!」 ブラッドはもう一度スナイプジュピターを構えた。 「させるか!!」 ロアは勢いよくブラッドに向かっていった。 「チィ!来んじゃねぇよ!!」 ブラッドはそのまま撃ったがロアはシールドを出して弾きながら突進した。 「ああっ!!うざってぇ!!!」 ブラッドがそう言いながら2人は再び激しく打ち合った。 一方、インセンスの進軍を止めるために向かったローガンは龍虎砲で着実に敵を薙ぎ払っていった。 しかし、龍虎砲の弾数は無限ではない。 残り2、3発ほどでエネルギーは尽きそうになっていた。 (少々乱発をしすぎたか…。だが、敵の足を止めるにはこのくらいはせんとな。もう1発撃ったら様子を見よう) ローガンは再び龍虎砲を構えるとトリガーを引いて放った。 一線がインセンス軍へと向かっていく。 しかしその弾道上に1人の男が立ちふさがった。 「むんっ!!」 男は2刀のワールドストリームを構えると真っ向から龍虎砲を受け止めた。 衝撃波と共に剣と龍虎砲の一撃がキリキリと音を立てる。 「ぐおおおおおっ!!!」 男が叫ぶと龍虎砲の一撃は掻き消された。 その男を見たローガンは舌打ちをした。 「嫌なタイミングで出てきてくれたな…。ウル・トラン」 「いい加減にフリースカイを堕とさんと、うちの"ボス"が五月蝿いのだ。大人しく散るがいい、ローガン」 そう言うとウル・トランは兵士達の士気を上げ、高台に立つローガン目掛けて進軍を始めた。
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