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初陣
一週間後。
再びインセンス帝国が兵と大砲を連れて『フリースカイ』へ侵攻を開始した。
今回は先日の大敗を踏まえ、ついに"五大将軍"と"新型使い"が動き出した。
指揮をとるのは五大将軍の1人、ウル・トランだ。その隣には赤いラストアーマーを着たスタンフォード・ブラッドがついている。
「俺たちを渋りすぎなんですよ、上の連中は。最初から俺が来てればもっと早く片がついたのに」
不満そうな態度でブラッドは言う。
「今までは大砲さえあれば粗方殲滅出来たからな。それにお前達は我らに匹敵する"抑止力"として働いている。万が一討たれるような事があればそれこそ問題なのだ」
("匹敵する"ねぇ…)
ブラッドはその上から目線がどうも気に入らなかった。
「"万が一"なんてのはありませんよ。俺は今誰にも負ける気がしないんで」
「ならばこのフリースカイを陥とすことだ」
「お安い御用っす」
2人率いるインセンス軍は陣を構え、進軍の態勢を取った。
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