コンサート日和は雫の群れの中

コンサート会場

コンサート会場に向かう自分は、黒いコンクリートを飛び越えて急いで向かう、ちゃんと車が通っていないか確認して、向こうの歩道まで無事たどり着いた。
この前コンサート会場に向かう時はだいぶ油断していたので、危うく車に踏まれそうだった、この辺りは車だけではなく、人の行き来も激しい。
時々傘を忘れた人が猛スピードで走っているので、地面だけではなく周りも気にしないといけない、しかしこのコンサートだけは逃せない理由はちゃんとある。
このコンサートは毎日行われない、時々連日で開催していた時もあったが、最近ではほとんど開催されなかった、だが今日は違う、今日は絶好のコンサート日和。
少しだけ寄り道したかったけれど、この日を逃したら後が無いかもしれない、自分が急いでコンサート会場に向かっていると、仲間達もゾロゾロと会場に向かっている。
彼らとは同じ同志であると同時に、ライバルでもある、自分達の歌唱力をぶつけ合いながら、とにかく自分をアピールしなければ遅れてしまう。
自分もこの日の為に夜中必死になって練習していた、もちろん周りにも同じライバル同士が練習していたので、ちゃんと自分の歌声を自分自身で見失わないのが練習のコツ。