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というわけで、現金5000バルクを手に入れた。
革袋の中にジャラジャラと入っているバルク銀貨。ちょっといい気分だ。
「エルド様。わたしのために、はがねの剣まで手放すなんて……」
ルティナ姫は、また感謝感激のまなざしをしている。
あんなボロ剣を売ったくらいで、そこまで喜ばなくていいのに。
「いや、俺、大したことしてないから、ほんとに」
「していますっ! はがねの剣が貴重な武器であることくらい、王宮育ちのわたしにも分かります! エルド様、わたしは……わたしは……もうあなた様に、なんとお礼を言えばいいのか……。わたしは、あなた様が……あなた様が……ああっ……あなた様は素晴らしいお方ですっ!」
なんかすっごい瞳をキラキラさせながら、両手を合わせるルティナ姫がそこにいた。
ま、感謝してくれるのは嬉しいけど。はがねの剣一本でそこまで喜ばなくてもいいのになー。
とはいえ、とりあえずこれだけのお金があれば、今夜の宿代はもちろん、当座の生活費にも困らないで済みそうだな。それについては、まずはよし、だ。
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