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そうして思うのは、本当に元に戻っているかの確認を、どう誘おうかだった。
「ファウスト」
「ん?」
「俺の事、愛してる?」
「は?」
目を丸くしたファウストをジッと見上げ、ランバートは胸元にキスをする。途端、ピクッと大きな体が動いた。
「次の安息日前日、しようよ。これまでの失敗分、埋めたい」
「俺はいいが……平気か?」
指先が張り付く髪を払い、頬を擽る。くすぐったさに軽く目を細めたランバートは、しっかりと頷いた。
「多分、平気。それを確かめたいのもあるんだ」
「これ以上拒絶されたら、流石に凹むぞ」
「分かってる。大丈夫だよ」
だって、その時を考えると奥が熱くなるんだ。気持ちに陰りはなくて、埋め合わせたいという気持ちが沸き起こってくるんだから。
職場復帰は翌日、今回の事件の調書を纏めるところからだった。
後であれこれ調書で知って、ゼロス達にも頭が上がらない気分だ。特にゼロスはリーダーとしてやってくれた。疲れた顔をしていたのは、気のせいじゃなかったんだ。
後でファウストにお願いして、ゼロスの休み確保したい。できれば、クラウルが休める日に。
そうして迎えた安息日前日、入念に体を綺麗にしてファウストの部屋で待っていると、ファウストも湯を貰って入ってきた。
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