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再会
オーウェンが信者の男に尋問という名の拷問を行っていた頃、ランバートは自身の部屋にエリオットと二人でいた。
「本当に、大丈夫ですか?」
心配そうなエリオットを見たランバートは、硬い表情で頷く。布団の上で握られた手は僅かに震えていたけれど、逃げる気持ちはなかった。
「お願いします」
丁寧に頭を下げたランバートに、エリオットはフッと一度息を吐いて「分かりました」と言ってくれた。
振り子の揺れるそれを見つめる。漂う香りに気持ちが落ち着く。徐々に眠りに落ちる前のように思考が鈍り、ボーッとしてくる。
三つ、カウントされて落ちたのは途切れた記憶の、少し前だった。
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