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何よりも誰かと繋がる行為が恐ろしいものじゃないと、この人が教えてくれた。心を繋ぐ交わりもあると、教えてくれた。
ゆっくりと背を撫でる手の感触がくすぐったい。穏やかに触れているはずなのに、肌がその動きを追っている。温かい体温を感じる。
「ファウスト?」
「俺もこれはリハビリだ。付き合えよ」
「え? あぁ、うん」
冷静に思って、納得した。確かに遠慮無く触れて、また拒絶されたらショックだろう。ランバートはそうじゃないと言えるけれど、ファウストからしたら怖いのかもしれない。
されるがまま、背を撫でられる。その感触が、熱が落ち着かない気がしてきた。ウトウトと眠ってしまいそうな心地よさなのに、肌が気配を必死に追っている。
その手が不意に腰骨の辺りに触れ、際どい割れ目にただ触れる。一瞬、ビクッとした。このまま解されてもおかしくない、そんな際どい部分に手がある。
「そんなにびっくりしたか?」
「だって、際どい所触るから」
「触ってないぞ」
「え?」
言われて、しっかりと感じ取ろうとして、確かに触れていないような気がする。見ていないから確信がないけれど。でも近すぎる熱が触れていると勘違いさせている。
「敏感だな」
「へ? あっ、んぅ」
「これは、触れているか?」
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