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とても優しく中を解されながら、唇はあちこちにキスを落とし跡を残していく。性急ではない、むしろゆっくりとした交わりに焦らされる。全てが強くなくて、だからこそジリジリと追い詰められる。一瞬で頭の中が真っ白になるような衝動がなくて、ずっと弱く気持ちがいい。
「ファウ、ストっ、もぉ…… 」
お願いだから一瞬でイカせて。快楽で押し流してほしい。理性と快楽の狭間で溶かされるのは辛い。
「珍しく音を上げるな」
「だっ……これ、だめ……っ!」
「俺はお前のそういう顔が好きなんだけれどな。理性と快楽の葛藤が見える」
「んぅぅ!」
指が三本に増えて、中で広げられる。少し苦しいが、同時にイイ場所も押される。ジワッと押し上げられてゾクッとした震えが走った。
「もっ、イッ……たい」
懇願するように体を捩り、ファウストの腹に昂ぶりを擦りつける。それも気持ちがいいけれど、達するには弱すぎる。思わず自分で手を伸ばしてしまうと、それを払われてしまった。
後ろを弄る指が抜け、ファウストの手が昂ぶりを優しく握りこみ先端を撫でる。たったそれだけのはずが、突き抜けるような刺激は存外強かった。
「あっ、あぁぁ!」
ビリッと走った快楽に串刺しにされ、背がビクッと反る。それと同時に吐き出した白濁が、ファウストの手を汚した。
「当然だが、ちょっと溜まってたか」
「う……そ」
恥ずかしさがこみ上げて体が熱い。十代か。ちょっとされただけであんなに感じるなんて。
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