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大きくて硬い剛直がとても優しくゆっくりと身を犯していく感覚に、ゾクゾクっと背に震えが走る。抵抗なく飲み込めているけれど、いつものような激しさはないまま。ピッタリと全部を飲み込むと、今度はそのまま動かずに抱きしめられるばかりだ。
自分を犯すものを、こんなに意識させられるとは思わなかった。苦しくて、熱くて、腹の奥からジワジワと染みるように幸せも溢れてくる。いつもはこんなゆっくりと味わうことはなくて、激しいくらいの快楽に押し流されてしまうものだ。
「お前の中、熱くてよく絡む。これは俺も、ちょっとマズイな」
耳元で嬉しそうに囁かれる言葉にすら感じて、ブルッと震えた。同時に軽く締まって、余計に中で感じてしまう。
「俺、も……気持ちいぃ」
今ならどこまでこの人のが入り込んでいるか分かるくらいだ。後少し、グッと押し込まれたら一番深い所に届く。そのギリギリにある。
そこまで、突いてくれたらあっという間にイキそうだ。頭の中はもう理性がないかもしれない。でも、冷静だ。とても静かにこの人の全部を感じている。
「動くぞ」
囁かれ、ズズッと楔がゆっくりと抜けていく。それにも当然のようにゾクゾクした快楽があって、弱く長く喘いだ。これがまた全部埋まると、抜ける時以上の快楽になって止まらなくなる。
でもやっぱり欲しい部分まではギリギリ届かない。もどかしいくらい、わざとかってくらいだ。あともう少し、もう少しなのに!
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