家族会

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家族会

 事件から一週間後、ランバートは母シルヴィアからキスマーク付きの招待状を貰い、ビクビクしながらヒッテルスバッハ邸へと戻って来た。 「ごめん、ファウスト。母上がどうしてもファウストも一緒にって書いてあったから」  今回のキスマークは三つ。明らかに無視すると恐ろしいやつだ。  隣を歩くファウストは苦笑して「お前も大変だな」と言ってくる。どこか楽しげな表情なのが幸いだ。  そうして通された家族だけの談話室の前。既に中には数人いるのか、とても楽しそうな声が聞こえる。 「ハムくんの伴侶、これって犯罪じゃないのかい?」 「オーウェン、猫くんから離れろ!」 「えー、可愛いのに? この腕の中にピッタリなサイズ感がいいよね」 「オーウェン死ね!」 「あっ、あの、二人とも落ち着いて。そしてオーウェンさんは離して」 「はぁ……」  賑やかな声にドアを開ける前から逃げたくなる。どうやら兄弟と従兄弟が勢揃いらしい。  ファウストを見ると彼も苦笑していた。  その時ドアが開いて、分かっていたようにチェルルがひょこっと顔を出した。 「二人とも、入らないの?」 「なんだか面倒そうだったんだよ」 「分かってるなら助けてよ」     
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