家族会

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 溜息をつくランバートの隣りに並んだファウストは苦笑し、ポンポンと背中を叩く。そして一歩前に出て、エレノアに深く礼をした。 「ファウストと申します」 「まぁ、素敵な殿方。これで男色なんて、神様は勿体ない事をしますのね」 「別に男色というわけではありませんよ、姫。彼だからです」  隠し事もない、飾ることもない言葉。それがこんなにもドキドキする。顔が熱くて上げられないでいると、脇をチェルルがつつき、頭をオーウェンがワシワシと撫でた。 「ふふっ、素敵。あっ、お二人の関係に反対とかではありませんのよ!」 「ご理解頂けて嬉しいです」  ニッコリと返したファウストは、次に側のアレクシスにも礼をする。こちらはまったく問題無いようで、軽い会釈をした。 「ランバートが世話をかける、ファウスト殿」 「世話を焼かれているのはこちらです、アレクシス殿。ランバートはとても優秀です」 「当然だ、私があれこれと仕込んだんだからな。私はあれ以上に有能な補佐を知らないくらいだ。それを貴殿に譲ったんだ、大事にしてくれ」  チラリとアレクシスがランバートを見る。その視線に、ちょっとドキドキした。反対されるわけはないと思っていたけれど、何処かで理解されないんじゃないかと不安もあったのかもしれない。     
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