391人が本棚に入れています
本棚に追加
【おまけ】お疲れ様ですゼロスさん(ゼロス)
邪神教の捕縛が無事に終わった日は流石にダメで午前中を寝倒した。当然許可は貰っていたからできたことだ。
その後、午後からは現場を片付けたり、検分したり、犠牲になった子を教会に帰してあげたりと忙しくして、結局この日も落ち着いたのは夜も遅い時間だった。
どうしようか迷ったけれど、ゼロスの足は自然とクラウルの部屋に向かっていた。ファウストとランバートから、明日は休んでいいと言われている。ランバートも無事に復帰できるらしく、表情は明るく申し訳なさそうだった。
だからこそここに来る気になるのだが。
コンコン
「居るぞ」
誰かを問うこともなく中から掛けられた声に従って入れば、クラウルは既に楽な格好をしてソファーに座り本を読んでいた。そして、入って来たゼロスを見て穏やかに微笑んだ。
「お疲れ」
「疲れました」
本当に今回は疲れ果てた。肉体的にではなく、精神的にだが。
苦笑して本を置き、近づいてくるクラウルが抱きとめて頭を撫でる。普段は反発のあるこの行為も、今は受け入れて心地いいと思える。それだけ疲れたんだ。
「大人しいな」
「嫌がるの分かっててやる貴方のチャレンジ精神に感服します」
「本当に疲れているな」
最初のコメントを投稿しよう!