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序章
砕け散った破片、切り取られた記憶は述べる。
質素ながら華やかなる王都(ミヤコ)。
天国を表す色彩に満ちた花々。
数々の濃淡を潜ませた緑に満ちる木々――…
…
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堕とされし光の子を救うべく数多の記憶を潜り操りて、辿り付くは地の底。亡者共の棲まい。嘆きの箱庭。
亡者の纏う闇に抱かれし光の子等、蒼き剣に闇を剥がれ、かつて在りし場所に還り賜う。
其は滅びの女神、今尚彼の地に留まり、亡者共の足掻きを刈り取りけむ。
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…
此の世は三千世界、其処には二つの国があった。
砂漠の王国ロブリーズと、極寒の帝国メガロポリス。
この二国は不自由な環境ながら、その勢力は均衡しており、度々戦争を起こすほど仲が悪かった。
しかし、頻繁な戦争は両国の繁栄を確実に阻害しており、過酷な環境下で破壊と創造を繰り返す物質的・精神的な余裕は最早無くなっていた。
以上より両国は、国主とその兄弟姉妹の政略結婚による休戦協定を長らく続けていた。
本日は後者、帝国メガロポリスについてお話ししよう…―――
「ただいま緊急事態だがな!!」
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