キャンディ・サムソン

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お春。 月曜日。 天候・晴れ。 キャンディ邸。PM12:20。 キャンディはエナジーゼリーを飲みながらお昼のニュースを観ていた。 『さて、今年の大統領選ですが、オスカー大統領は再選なるでしょうか。 共和党の…』 大統領再選をかけたオスカー大統領の戦いが始まり、歴代大統領の中で最も支持率の高いオスカー大統領にバックにいてほしいキャンディは再選を願う。 キャンディは飲み干し、ソファから立ち上がって行く。 車庫に入り、イヤホンで音楽を聴きながらウルチに乗ってマイブランド店【CANDY】に行く。 CANDYはお洋服やサンダル&ブーツ&スニーカーに下着にキャップ&ニットにバックルベルトは10代向けで、バッグや財布に香水にグラスは大人向けもあり、アクセサリー&ジュエリーアクセサリーはピンからキリまで5ランクある。 一部に水着やジャージにモコフワパジャマ、傘にハンカチ・タオルにショートソックスに超高級腕時計を販売している。 お買い上げ袋は高級コート紙袋で、新作は定期的に発売され、ブランド店ひしめくミラディスのブランドランキングではトップを誇っていた。 お店に着いたキャンディは店外の宣伝大型モニターディスプレイに《オスカー大統領を応援しよう》の文句を組み込み、液晶画面が順に移り変わって表示されるようにした。 「再選するといいね」 エミリーが文字画面を見ながら言う。 「うん。ママさんたちにもオスカー大統領に投票するように言っておいて」 「ウフフ OK。でも2人ともオスカー大統領支持派だから大丈夫だよ。 わたしは共和党のエヴァリーちゃんいいと思うけど」 「なんですってっ」 キャンディが取っ掛かり、エミリーが笑いながら抵抗して2人はお店に入る。 「だってもっと国防に力入れた方がいいし、外交問題にはもっと高圧的に対処するべきだよ。 それにエヴァリーちゃんは美人だし女性初の大統領に相応しいよ」 「国民の為に考えて尽くしてくれてるボスに背くとは こやつめっ」 キャンディが再度取っ掛かりエミリーが笑う。 「どうしたの?」 ジルが笑みを浮かべて聞く。 「この子がオスカー大統領を支持してないのよ。 いい?うちで支持しないやつはクビよ」 キャンディがエミリーを放して言う。 「憲法違反だ。訴えてやる」 エミリーが言い返す。 「不当解雇に当たるよ」 「解雇じゃない。追放処分よ」 「ウフフっ 何が違うの?」 「種別が違う。コブみたいに追放されたくなかったらオスカー大統領支持派でいなさい。わかったわね?」 「コブ?」 「シンバがコブを追放したでしょ」 エミリーが思い出して笑う。 「あああれね。可哀想だったね」 「ああなりたくなかったらオスカー大統領を支持しなさい。いいわね?」 エミリーが笑みながら返答する。 「やだ。追放もやだ」 キャンディがエミリーを見つめ返し、言う。 「じゃあもうあとでフルボッコよ。ボコボコにして考え方を変えさせるわ」 エミリーたちが笑い、お客に呼ばれてキャンディが接客に行く。
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