キャンディ・サムソン

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木曜日。 天候・晴れ。 キャンディ邸。PM15:05。 キャンディは18歳から摂取し続けているサーガの不老の黄金の実をかじったあと、リビングのソファでシルフィを可愛がって過ごしていた。 タブレットにティンカーからお得意様専用メルマガが届き、キャンディが新発売するティンカー・フェアリーとティンカー・ハーツを見る。 華奢なスポーティーボディでコンバーチブルのフェアリーは10万2000ドル、愛らしいシャープなボディのコンパクトカーのハーツは5万4000ドル。 「買おうかな」 キャンディが言い、シルフィが膝に乗ったまま目を閉じて寝る。 キャンディは新発売の車で検索して調べ、オメガが同モデルのハイパーカー&ハイパーバイク《ライトニング》を発売するようだ。 「ナ~イス」 キャンディは次のメーカーのを見てゆき、成功者の証であるエンペラーのモデル【アビス】を見る。 「オーウ イカしてるわ。欲しいわこれ」 キャンディはプレイガールを読んでいるメイリーンにおねだりする。 「買ってメイリーン。アビス」 キャンディがタブレットを見せ、メイリーンが顔を上げて見る。 「エンペラーなんて乗ってどうするのよ」 メイリーンがいらないとばかりに言う。 「欲しいのっ。お願い買って!後生よメイリーン! この通りっ!」 両手を頭上で合掌させて頼み込むキャンディにジャッキーがグフフと笑う。 「いくら?」 「100万」 ・・ 「わたしを笑わすことができたらいいよ」 「OK!」 キャンディが立ち上がり、ゲーム中のジャッキーがポーズして振り向く。 「変顔カンフーやります」 メイリーンとジャッキーが見つめる中でキャンディが変顔をしながらのカンフーを披露する。 「ハイッ ヤーッ ホーッ アンッ テイッ セイッ オーッ アイーィッ!」 拳を変に突き出してしゃくれ顔でキメたキャンディにメイリーンたちが爆笑する。 「笑ったわね。わたしの勝ち 買ってもらうわよ」 「ウケる。もう一回1回やってキャンディ」 メイリーンが笑みを浮かべながら所望し、キャンディがアンコールしてまたウケるメイリーンたち。
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