エピローグ~リアル世界の残酷

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 へいおまち、と湯気のたつラーメン鉢がカウンターごしに出された。モツのたっぷり入った白いスープにラーメンが浸かっていた。胡麻の香りが鼻孔を刺激する。薄切りカマボコが桜の模様なのは、今どきらしい。 「うまそうだ。さぁ、食え」 「はい、先輩。いただきます」  二人してラーメンをすする。 「ところで先輩、次の仕事はどんなものなんですか? また手伝いますよ」  先野は思わず口のなかの麺を吹いてしまいそうになって、むせる。 【ネトゲの旅人】(了)
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