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ホワイトデイには花束を 3
「なるほど、事情はわかりました」
「ワカッタヨ!」
そして、小さく頷いた。
ボクは、そんな彼女達を見て、次の言葉を待つ。
「では、私から一つご提案をさせていただきたく思います」
「はい」
「これは私ごとに近いのですが、そうですね要さんは「花言葉」をご存知ですか?」
「一応は」
そう答えると、「なら安心しました」と前提を置いた。
ちなみに花言葉とは、花などの植物にある異名のような、占いのような言葉の羅列。すなわちは、人がつけた意味だ。
同じ植物でも、色が違えばその意味は異なる。その意味は花の数だけ、言わば無数だ。
「でしたら、その花言葉を利用して花束をお送りしたらどうでしょうか?」
「花束ですか?いいですね」
「イイネ、サスガタオ!」
「ありがとうございます」
「でも、ボクはそんなに花に詳しいわけじゃないんですが」
「大丈夫です、私がお手伝いいたします」
「オテツダイ!」
「えっ?!いいんですか?」
「はい。私達は、お友達ではございませんか」
「オトモダチ!」
高校2年の彼女は、ボクにとっては先輩だが気兼ねなく話せる中にまで進展した。やっぱり友達は多いほうがいいようだ。ボクはその言葉に甘えることにした。
「あのでしたら、喜んでお願いします!」
「はい、こちらこそ承りました」
「ウケタマワッタ!」
そしてボクは、お言葉に甘えて任せることにしたのだった。
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