ホワイトデイには花束を 3

1/1
前へ
/6ページ
次へ

ホワイトデイには花束を 3

「なるほど、事情はわかりました」 「ワカッタヨ!」 そして、小さく頷いた。 ボクは、そんな彼女達を見て、次の言葉を待つ。 「では、(わたくし)から一つご提案をさせていただきたく思います」 「はい」 「これは私ごとに近いのですが、そうですね要さんは「花言葉」をご存知ですか?」 「一応は」 そう答えると、「なら安心しました」と前提を置いた。 ちなみに花言葉とは、花などの植物にある異名のような、占いのような言葉の羅列。すなわちは、人がつけた意味だ。 同じ植物でも、色が違えばその意味は異なる。その意味は花の数だけ、言わば無数だ。 「でしたら、その花言葉を利用して花束をお送りしたらどうでしょうか?」 「花束ですか?いいですね」 「イイネ、サスガタオ!」 「ありがとうございます」 「でも、ボクはそんなに花に詳しいわけじゃないんですが」 「大丈夫です、私がお手伝いいたします」 「オテツダイ!」 「えっ?!いいんですか?」 「はい。私達は、お友達ではございませんか」 「オトモダチ!」 高校2年の彼女は、ボクにとっては先輩だが気兼ねなく話せる中にまで進展した。やっぱり友達は多いほうがいいようだ。ボクはその言葉に甘えることにした。 「あのでしたら、喜んでお願いします!」 「はい、こちらこそ承りました」 「ウケタマワッタ!」 そしてボクは、お言葉に甘えて任せることにしたのだった。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加