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ホワイトデイには花束を 5
次の日、季節外れの雪が降った。
ニュースでは、やっていなかった。どうやら、この地域だけのようだ。ボクは気にせず、早起きしいつも通りに過ごし少しというかだいぶ早く家を出た。
そして久々に出した、中型バイクに搭乗し向かう。向かう先、花崎亭へと向かって。
打ち付ける雪。
ボクはそれを浴びながら、向かった。別に気にはならなかった。ヘルメットが少しだが曇る。白いコートとマフラーが揺れ荒ぶ。
風をきって山道を進み抜け、そして到着した。
インターホンを鳴らして、目的を告げてから入る。中は恐ろしいほどだ。暖かくも寒くもない、温暖な気候だ。
「お待ちしておりました、要さん」
「すみません、こんな朝早くに」
「いえ、どうですが一緒にお食事でも?」
「いえ、朝食はもう済ませてきました」
「では、軽い軽食でも」
「では」
お茶を出されそれを飲み干す。そして目的のものを優しく手渡され、一緒に学校へと向かうのであった。
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