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席に座ってもドキドキは止まらない。
それどころか
ますます激しくなるばかり。
席はほぼほぼ真ん中。
後ろでも前でも、右でも左でもない。
「こっちに座ったら?」
椅子を下げてくれた。
「は…はい。ど…どうも」
それだけが精一杯な女。
そして当然のように
先輩がわたしの右隣に座る。
実咲は少し右側に離れた一列前の席。
必然的に少し顔を動かすだけで
視界に入る場所。
そしてラブラブぶりを見せ付ける。
それが狙いなのか…
映画が始まっても
映画は見てるかどうかも怪しい
動きを見せる。
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