第2章 結婚できる?

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「仕事は、好きか?東村。」 「えっ?」 私は驚いて、社長の方を向いた。 「あっ、楽しい……ですけど……」 「だったら、結婚を考える前に、今の仕事に集中したらいいんじゃないか?」 なぜか、もやっとした。 「もちろん、婚活しているからって、手は抜きませんよ。」 「そうじゃなくて、仕事をもっと頑張れって事だ。仕事ができない奴は、恋愛も上手くいかないからな。」 胸がチクッとした。 「じゃあ社長は、仕事も上手くいってらっしゃるから、恋愛もさぞかし上手くいってるんでしょうね。」 嫌み半分に言ってやった。 「まあな。誰かさんよりは、上手くいってるよ。」 完全に、社長のペース。 「今は恋愛よりも、まず仕事だ。」 「余計なお世話です。」 私は財布からお金を出すと、社長を置いて、お店を出た。
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