第4章 過ちだったのか

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もちろん一旦家に帰って、洋服を着替えた。 社長と顔合わせたら、何て言えばいいの? って言うよりも、顔合わせられるの? ため息をつきながら、会社に行くと、既に社長が出社していた。 「お、おはようございます。」 「おはよう、東村。」 分かってますよ。 一度寝たぐらいで、彼女にはなれないくらい。 でも、朝は”冬佳”って言ってたじゃん。 なんだか悶々としながら、社長の前に立った。 「昨日は、お世話様でした。」 「ぶはっ!」 社長は、ヒーヒー言いながら、笑っている。 「おまえ、いいよいいよ。」 「はぁ……」 何がいいんだか分からないうちに、他の社員も出社して、私は自分の席に座った。 社長は、何もなかったかのように、デスクで資料を見ている。
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