第5章 出会うのは

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次第に、自分がしでかしてしまった事の重大さに気づく。 なんて事してしまったんだろう。 そんな時、社長がお昼から戻ってきた。 「社長、ニュースに出てますよ。」 誰かがよせばいいのに、余計な事を言った。 「ああ……」 社長は、テレビをチラッと見て、自分のデスクに座った。 「それ、俺じゃないから。」 私達は、隣にいる人と目を合わせた。 「でも、これって明らかに社長の事を……」 「そいつ、ただの同級生だし。」 ただの同級生って…… 社長の顔に、テレビのカラーが映る。 美人モデルと噂になるような人。 私には似合っていない。 奥歯を噛み締めた。 短い間の恋だったな。 私は小さくため息をついて、大きく鼻をすすった。
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