第5章 出会うのは

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そして相手が来た時、また一人足らなかった。 「後から来るって言ってたから。」 男性陣が、その人をフォローしていた。 ああ、そう言えば。 この前の合コン、社長が来た時も一緒だったな。 そう思って頭を振った。 もう忘れよう。 忘れる為に、ここに来たんだから。 そして私は、斜め前に座った人に、サラダをわけた。 「ありがとう。」 「どういたしまして。」 お互い、微笑み合った時だ。 もう一人の男性陣が、私の目の前に座った。 「遅くなってすみません。」 「いいえ。」 微笑みながら顔を上げたら、そこには社長がいた。 「社……」 「東村。」 そう言って社長は、私の手を握りしめた。 周りは、『なになに?』と騒いでいる。 「不安な気持ちにさせてごめん。」
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