第2章 結婚できる?

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「社長、どうしてそんなに”社長”って言う言葉に、過剰反応するんですか?」 「俺は、奴らの中では、ただのデザイナーだという事になっている。それに、社長ですなんて言ったら、女の餌になるだけだ。」 「ぷっ。」 なんで友達なのに、社長だって事隠してるの? しかも女の餌って、餌! 「面白過ぎて、笑いが止まりません。」 「だろうな。おまえにとっては、異次元の話だろうし。」 異次元? 今度は、異次元!? 「あはははっ。ヒーヒー。」 私はお腹がよじれる程に笑った。 「おい、いつまでも笑ってないで、どっかの店に入るぞ。」 「あっ、待って下さい。置いて行かないで。」 足のコンパスが長いだけに、社長はいつの間にか、数メートル先にいた。 必死に追いついて、社長の背中にぶつかりそうになった。
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