第2章 結婚できる?

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「社長、危ないじゃないですか。」 「店、ここにしよう。」 看板を見ると、怪しい小料理屋さんだった。 しかも、お店の中は汚い。 「えー社長。ちょっと雰囲気が……」 「こういう汚い店程、料理は上手いんだよ。」 「そうだ、この先のイタリアンにしません?」 「おまえに、決定権はない。」 「そんな。」 ガクっときている私の手を引き、社長は小料理屋さんへと入って行った。 「順番に座って。」 店主の言う通りだが、空いている椅子は、真ん中の二つしかない。 しかも椅子は、ガタガタ言いそうな、古い丸椅子。 「いいなぁ。この店の雰囲気。」 「はぁ……」 子供のように目をキラキラさせている社長が、私にはもう分からない。 とりあえず、メニューはと。 見れば、ビールと日本酒しかない。
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