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私は会社経営を行っている。私の会社の業務内容は多岐にわたっている。経営コンサルティング、投資信託の勧誘、動画制作のアシスタント、懐中時計の修理……何でも行う。だが、集約すると一つといえよう。仕事を取ってきて他の人に全部やらせる、これに尽きる。そういったわけで、私の会社には正社員が事務関連の職種しかいない。
年が明けると、前年働いてくれた業務委託の人たちへと源泉徴収票を送る。私の会社では、ここで差別化を行い、人材が途切れないように注意している。源泉徴収票だ。内容については、他社と特に差はない。問題は紙だ。厳選した材料で一枚一枚手作りされた高品質の紙を使用している。いわば厳選徴収票だ。
さて、問題となるのは、私の会社には紙作りのプロフェッショナルはいないということである。いないものは仕方が無い。いるところにお願いする、つまりはアウトソーシングすれば良いだけだ。
リソースの不足はお金で解決すれば良い。スキルの不足はお金で解決すれば良い。私はずっとそうしてきた。厳選徴収票もそうだ。
毎年売上の大半が厳選徴収票のアウトソーシング費用に食われてしまう。だが、それでいい。
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